看護師で年収800万円を超えるための全方法

看護師は、比較的ほかの職業より高給と言われています。

さらに働く場所は全国にあり、働き方にも自由があります。

こんな素晴らしい仕事ではありますが…

一般サラリーマンと比較すると年収はそこまで高くなく、給与の天井がだいたい決まっています。

  • 30代年収500万円くらいがひとつの天井になり、そこからは師長になるか、何か特別なスキルを身につけなければなかなか給料が上がりません。普通に働いていては年収800万円は夢のまた夢です。

一部の大企業の役員のように年収1億円を超えるようなことは決してないのですよね。

そこでこの記事では。

  • 一般的に知られている年収アップ方法だけでなく。すこし違った角度からも看護師が年収800万円を超えるにはどうしたらいいか、語っていきます。

年収800万円めざして頑張りましょう!!

看護師の年収は、ほとんど天井が決まってしまっている

皆さんは看護師と聞いてなにをイメージするでしょうか?

年収は高く、やりがいのある仕事に熱意を持っている、などではないかと思います。

  • しかし看護師の現実はそんなにいいモノではありません。

毎日感じるストレスと上がらない年収に不満を持ち、お酒の量が増える毎日です。

ストレスからうつ病になる看護師もたくさんいます。

ストレスを忘れるため「自分へのご褒美」と称して散財グセの止まらないナースもいます。

すみません…ついつい脱線しました。

看護師の激務談は別記事でくわしく書いているのでそちらをご参考に。ここではあくまでも年収の話をしていきますね。

【参考】看護師の仕事が激務ブラックといわれる5つの理由

なぜ看護師の年収は天井が決まってしまうのか?

看護師の給与のおおもとは、当然のことながら医師の診察や入院に関する医療費になります。

介護施設では、入居者が支払う居住費やサービス費になります。

  • 当たり前ですが医療費を稼ぎ出すのは医師であり、まず給与の還元は医師へ行きます。
  • その後、それを支える医療職者になりますが、ほとんど還元なしに等しい状況。

医療は営利事業ではないため、営利追求したサービスはできません

また看護師などの医療職者(コメディカル)は医師の補助という認識が強いため、高い給与を支払うことができません。

さらに特別な技能をもたない限り、役職がついても給与は一定額までしかもらえません。

そのため。

  • 看護師の昇給は月給3,000円~10,000円程度で、役職や特別な資格や技能(助産師など)がつかなければ年収500万円程度です。
注意
もちろん病院の規模や、夜勤にどれだけはいったかにもよるので、一概に年収500万円がMAXということではありません。

そもそも看護師の年収は高い?低い?いろいろな業界との比較

あとはそもそも看護師の年収ってほかの産業とか一般企業と比較してどうなの?

という点についても簡単に触れておきます。

  • (女性)正社員の平均年収 263万円
  • (女性)教育/学習支援業の平均年収 309万円
  • (女性)情報通信業の平均年収 307万円
  • (女性)宿泊/飲食サービス業の平均年収 200万円
  • 看護師の平均年収 532

【出所】厚生労働省「賃金構造基本統計調査

ということで明らかです。

正社員女性の平均年収が263万円ですから、看護師は2倍以上の平均年収となっています。

ただし正社員女性の平均年収といっても、中卒も高卒も大卒もすべてふくんだ、女性すべての平均年収です。看護師は有資格者なので低学歴組みとは一線を画するものがあります。

看護師の年収を語るには一般企業とくらべるほうがいいかもしれません。

そうすると。

  • 上場企業の平均年収620万円には劣ります。
  • ほとんどの大企業では平均年収600~800万円の幅ですね。

またブルーワーカーがすくなく大卒総合職がおおい商社などでは、平均年収800万円超の企業もたくさんあります。

5大総合商社(三菱商事・三井物産・住商・丸紅・双日)や新聞社・マスコミ関係などは平均年収1000万円超えています。

そうすると決して看護師の年収は高くないとも言えます。

  • ようは下をみれば看護師よりも年収の低い人はたくさんいるし、上を見てもキリがない。

ということですね。

※大企業の平均年収は有価証券報告書に記載されています。

【現役ナース談】看護師の平均年収とその実態

看護師で年収800万円を超えるのは結構ハードル高い

ということで。

  • 結論としてフツーに働いていると、看護師では年収800万円に到底手が届きません。

若年者は高給と周囲に言われますが、30代以降は一般企業の大卒組にぬかれます。

一般的にサラリーマンで高年収といわれるのは年収1000万円超。

看護師だと年収800万円超で高年収といえます。

では看護師として年収800万円を超えるには、どのようにしたらいいでしょうか。

方法1.休日返上で働く、副業ナースになる

看護師で年収800万円を超えるための方法その1

  • 身を粉にして働き、休日返上ならば年収800万円も夢じゃないですね。

看護師はアルバイトをしても時給1,500円以上の求人がたくさんあります。

中には時給3,000円という求人もあるため副業は魅力的です。

たとえば…

例えば、常勤で500万円程度の給与をもらっていたとしましょう。

月の休日が10日あったとしたら、1,500円×8時間×10日=12万円です。

年収に直すと144万円ですので、これでは足りません。

  • そこで夜勤のバイトをします。年収500万円+バイト代288万円で年収800万円ほどになります。

夜勤のバイトは16時間勤務で20,000円~40,000円と幅があります。仮に30,000円とすると、夜勤明けに夜勤に入るとして8回夜勤をします。30,000円×8日=24万円。年収に直すと288万円ほどになり、約年収800万円になります。

ですが、この勤務では体を壊すことは明白で、現実的ではありません

現にこのような働き方をしている方もいますが、若いうちしかできません。

  • また夜勤ではなく訪問看護ステーションで休日返上し働くこともできます。

年収500万円に加え、訪問件数に応じたインセンティブがあります。月間100件以上から、一件辺り何千円となります。ですが通常の勤務時間より早く出勤し、遅く退勤をしなければ回りきれません。

また、会社との相談で、法定休日のみ確保し、ほかを勤務することで年収800万円とされているところもあります。単純に副業と言っても、資本の体を壊してしまったら元も子もありません。

自身の体と相談しながら、検討してみてください。

方法2.師長以上になる

看護師で年収800万円を超えるための方法その2

  • 大きな病院の看護師長になる

年収800万円を超えるための一番堅実な方法は、師長以上の役職がつくことです。

看護師の役職には主任、師長、部長があります。

一般的に師長は800万円程度をもらっていると言われます

部長クラスになるとそれ以上ですが、年収1,000万円を超えることはほとんどありません。

ただし中小規模の病院やクリニックは師長でも年収800万円いかない

  • では師長になれば、確実に年収が高くなるかというとそうでもありません。

小中規模の病院やクリニックでは、部署も少なくスタッフも多くありません。

また師長といっても、管理者研修を受けていない形だけの方も就任します。

そのため師長という役職だけで年収800万円は難しく、大病院や一部の忙しい小中規模の病院にとどまります

最近は、認定看護師や専門看護師など、看護職の中でスペシャリスト教育が行われています。

看護外来のように、看護師が外来を受け持ち、医師のように対応します。ですが、スペシャリストになっても手当が1万円以下、夜勤が減らされ給与が少なくなった事例もあります。役職や資格が必ずしも年収を上げてくれるわけではないため、相当の評価をしてくれる病院選びも大事になります。

いったん管理職になると転職でさらに年収UPできる

ここだけの話。

  • 管理職経験者は、ほかの病院でも重宝されることが多くあります。どんな規模の病院でもいったん管理職になっていれば転職によって年収UPがのぞめます。

管理職を育てるには、それなりに費用と年月がかかります。そのため、既に管理者経験がある人を即戦力として採用したい病院は多くあるのです。

管理職以上の求人は非公開であるため転職エージェントを使うべき

  • ただし管理職以上の求人は公開されていないことがほとんど。

管理職を募集すると、周囲からの印象が悪いためあまり求人はでません。転職エージェントではそのような案件も多く抱え、年収交渉までしてくれます。

採用時は院長や看護部長が面談をするため、容易に給与の話はだせません。そのため、本来は交渉したいと思っていても時期を逃し、思っていたよりも安い給与になってしまいます。

このようなめんどくさい年収UP交渉なども転職エージェントがやってくれます。

転職エージェントに依頼すれば、採用前に交渉ができ、実際もらえる給与を確認してから就職ができます。実際話にあった給与が支払われない場合、エージェントが再度交渉などもしてくれますので、安心して働くことができます。

もしあなたが管理職であれば一度は転職をしてみることをオススメします。年収800万円以上のお約束はできませんが、いまよりも高い年収で働ける環境がかならずあるハズ。

方法3.訪問看護ステーション経営をしてみる

看護師で年収800万円を超えるための方法その3

  • 訪問看護ステーション経営をしてみる

これは看護師として起業できる唯一の方法です。さらにうまくいけば年収800万円どころか、年収1億円も目指せます。

以前から医療職で開業ができる資格は、医師、歯科医師、助産師に限られており、その他コメディカルは医療職の資格で起業はできませんでした。

そのため必ず雇用契約になってしまうため、給与という形で報酬を受け取るほかありませんでした。

ところが時代は変わり、

医師の指示を受け自宅へ訪問する訪問看護ステーションができ、看護職が起業することができるようになりました。起業をすることはリスクもありますが、高齢化社会に伴い医療の重要性は格段に上がっています。

さらに国の施策として在宅医療へ舵を切っているため、今後訪問看護ステーションはさらに必要になります。訪問看護も病院と同じ医療費から支払われるため安定した収入が見込めます

経営者という立場を兼ねるため、経営者としての役員報酬に加え、労働者としての給与ももらえます。ある程度軌道に乗れば年収800万円は夢ではありません。

リハビリメインの訪問看護ステーションでもOK

あと最近は。

訪問看護ステーションという形態ではあるものの、リハビリメインのステーションも増えています。

看護師、セラピストが経営する法人もあるため、そのような共同経営も一つの手段になります。

起業することのデメリット

ただし。

起業において看護師には最大のデメリットがあります。

  • 営業や経営にかんするノウハウ、あるいはそもそも企業というものへの知見が全くなく、そもそもお客さんを集めたりができないこと。

看護師は病院等で患者さんが来るのを待つ、いわば受身の職業だから、経営や集客のスキルがまったく身につかないのですよね。

看護師として一流でも、経営者としては全くダメということはよくあります

最近は士業始め、専門家が経営を助けてくれるサービスがたくさんありますが、専門家任せでは経営はできず、自分でも多様な知識を蓄えなければいけません。

今後訪問看護ステーション経営も視野に入れている場合、看護以外の知見も広げ、対応できる範囲を広げておく必要があります。

方法4.一般企業へ就職・転職

看護師で年収800万円を超えるための方法その4

  • 看護師スペシャリスト枠のある一般企業へ転職・就職

一般企業では、年齢とキャリアさえかさねれば年収800万円こえる企業はたくさんあります。

とくに一流企業ではどんな業界であれ40代前半までに確実に年収800万円は超えるでしょう。

看護師が就職・転職できる一般企業の例

看護師の知識や技術は、医療や介護現場でしか活かせないわけではありません。

  • 医療に関する企業等では、看護職を採用条件にしているところもたくさんあります。

たとえば医療機器メーカーは看護師資格を採用条件にしています。なぜなら医療用の機械を売るためにはどうしても、現場のことを知っている人が必要だから。

医療機器を使うのは、医師を始めとした医療職者です。また大きな機材だけではなく、ガーゼや手袋などの医材料を使用するも医療職者です。通常の医療機器メーカーの社員は、医療現場で働いたことはありません。

さらに現場で医療機器を使用したこともなく、機器の性能や効果、使用方法をマニュアル通りに説明することが仕事です。

ですが看護職を採用することで、実際の使い方や使用感の違い、通常の方法ではなく現場ならではの使い方など、専門家としての説明ができます。

現場のスタッフもおなじ職種から聞いた説明のほうが納得できる点もあります。

医療や看護の知識は学校を卒業するまでの3~6年、実際現場で働いた経験だけ差ができます。一般職員では真似できない専門職ならではの役割があり、企業からも重宝されます

一般企業なら年収800万円はそう難しくない

一般企業は、原則営利法人であるため、利益を追求します。

病院などでは気にならなかった売上やノルマなどが課され、それが給与に反映します。

  • とくに外資系の医療機器メーカーでは働いたら働いた分だけ、売上をあげたら上げた分だけ給与は高くなり、役職も加わることで年収800万円には軽く届きます。年収1000万円どころか年収2000万円という社員もいます。

ですが売上が悪ければ、昇給はすくなく、上司からのツメも増えることになります。

営業活動やノルマなどが辛いと感じられる場合は、看護師の知識と技術を磨き、医療機関の現場で働くことをオススメします。

わたしは看護師の仕事にくらべたら営業ノルマを課せられるほうがよほどラクだと思いますけどね

逆に違うフィールドで働きたい方にとっては、年収アップのチャンスがたくさんある宝の島かもしれません。

方法5.自分で作り上げるフリーランスという方法

看護師で年収800万円を超えるための方法その5

  • フリーランス看護師になる

最後にフリーランスになること。たとえばセミナー講師や健康相談、医療費などにおける相談業務を行うなどの方法があります

高齢化社会に伴い、4人に1人が高齢者という状況になりつつあります。テレビでは多くの健康番組が放送され、健康意識が高くなっているのが伺えます。

街角でも高齢者向けの健康体操などがありますが、若い世代は未だ健康への危機感は薄い状況です。うつ病などのメンタルに関する病気も増えている中、どのように自分の健康を保ち、予防していくかが大切になります。

看護師は、病気をされている方の看護を主な仕事としており、予防医学においては保健師の方が専門家に適していると言えます。

とはいえ保健師には独占業務はなく、予防医学の普及は看護師でも行えます。

そこでセミナー講師や健康相談、医療費などにおける相談業務を行うフリーランスになる方法があります。

健康にすごす方法などを指導する

あとはたとえば。

  • 適切な情報の選択方法や取得方法などを教え、健康を維持する方法を指導するのもフリーランスの仕事として成り立ちます。

最近は健康維持のために、高い健康食品や健康器具を買う方が多くいます。ですが、それを適切に使用され健康を維持できている方は多くはありません。

また噂やインターネットの情報には、一つ間違えると健康を害する情報もあります。そういったことを解決するようなセミナーを開いたり、WEBで情報発信すればそれだけでまとまった収入になることでしょう。

訪問看護フリーランスになる

あるいは。

  • 訪問看護フリーランスになって顧客を獲得する方法もあります

介護においても、看護師がフリーランスとして活躍できる場はあります。独居の高齢者が介護を受ける際に、家族は心配であるがすぐに駆けつけらえない心配があります。

介護保険でのヘルパーでは心もとなく、看護師は費用が高く利用できないこともあります。その際に、定期訪問による見守りや通院介助、必要時の緊急対応などを行うサービスが話題になってきています

医療とは関係のない企業が行っていることが多く、安全の担保としてはどのようなものかと思います。現場で培った観察力を駆使し、利用者を獲得すれば、年収800万円は夢ではありません。

ただし最初は副業ベースでやること

フリーランスになる前にひとつ注意点を。

  • うまくいかないリスクを考え、まず副業ベースですすめること。

売上・利益のめどがたってからフリーランスにならないと必ず失敗します。

参考記事

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